和歌山県は、新型コロナウイルスの感染症予防対策を実施している宿泊施設や飲食店、商業施設などを認証する制度を創設しているが、認証施設は5月26日現在、2224件に達していることが分かった。6月2日の記者会見で仁坂吉伸知事が明らかにした。
この制度の名称は「新型コロナウイルス感染症予防対策認証制度」で、4月21日に創設。事業者の感染予防対策の促進と、県民が安心して施設を利用できる環境整備が目的だ。
各業界団体が作った感染予防のガイドラインを基に、県が作成したチェックリストに照らし、守られているかを調査する。チェックリストの項目は非公開だが、「客が入れ替わる都度、テーブルやカウンターを消毒している」「従業員の出勤時に日々の体調(発熱やだるさを含む風邪症状の有無、味覚や嗅覚の異常の有無)を確認し、記録している」など多岐にわたる。
全ての順守が確認されると、認証施設に「感染症予防対策認証施設」と書かれた認証マーク(A5版)を交付し、施設名公表に同意が得られれば県のホームページで公表する。認証後、守られていない項目が確認されれば、認証を取り消す場合もあるという。
宿泊施設の認定数は171軒で、飲食店の1574軒に次いで多い。
仁坂知事によると、4月22日から5月26日の期間、延べ4千人を超える県職員が各施設をチェックした。知事はまた、認証施設について「世の中の水準(ガイドライン)をきちんと守っている、立派な店であると認識してほしい」と述べ、県民や観光客の理解を求めた。